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5分で読めて、最後にひとひねり。毎日ひとつ、短編をお届けします

AIと人間性

5 STORIES
ふしぎ約4分で読める

夜ごと点灯する観覧車

閉園が決まったのは、雇用統計の発表と同じ朝だった。テレビの画面で、数字が整然と上がったと告げる声を、俺は観覧車の整備塔の中で聞いていた。その数字は、園内に置かれたパソコンにも同時に表示されてい…

2026.10.02 23:07 配信
SF・近未来約3分で読める

夜更けの検車場に微かな音

新造車両は脈動していた。従来型の車体に組み込まれた制御基板が、夜ごと静かに、かつ確かに学習していく。彼は検車灯の下で、その呼吸を確かめるように日記をつけていた。

2026.10.02 05:05 配信
ぞくっとする約4分で読める

黒い花が咲く位置について

彼は花火の打ち上げ場で、十年目の夏を迎えていた。誰もが打ち上げの瞬間を見上げる。彼だけが、見上げない。目撃者が記憶を書き換えられているのは、空ではなく、その前の一秒だからだ。

2026.09.28 13:05 配信
ぞくっとする約4分で読める

窯の底で静かな返信を待つ

旧鋳物工場の裏庭は、東海道線の振動でいつもわずかに歌っていた。夜更けの鋳込み直前、砂型が意味もなく鳴くと、工場を預かる彼は、世界の内側で何かがずれはじめるのを聞いた。窓の外では、新型の電動機を…

2026.09.28 11:09 配信
切ない約3分で読める

通知の届かない花火

打ち上げ場の管制塔で、彼は毎晩、他人の感動を計算していた。AI「絢爛」は三百万のスマホから心拍と位置と支払い履歴を集め、その夜一番美しいとされる花火を、秒単位で選び出す。彼の仕事は、ただその計…

2026.09.27 19:03 配信